温暖化と牛


 温暖化で温室効果ガスを排出する対象としてウシの存在を取り上げられることがある。

ウシのゲップに含まれるCH4(メタン)がCO2と比較して温室効果が大きい事は事実。

そして、1999-2006年に大気中のCH4濃度は一定でしたが、
2007年以降、大気中のCH4濃度が上昇を続けているのも事実です。
ただし、このCH4メタンはウシだけが出しているものではないです。
湿地や水田からも出ますし、石炭の採掘、産業廃棄物の処理でも出てきます。
研究として、農業と産廃処理の出すメタンが一括りにされてるのは気に食わないですが、
大気中のメタン増は結局人間の活動が活発になる事により増えています。
そして日本やヨーロッパなどにおいては1988-1998年と比較して
現代の方がメタンの放出量は低くなっています。減ってるんですよ。
今、メタンの量が増えているのは世界中でみても開発が進みまくってる地域です。
人間の出すごみ処理が追い付いていないと話題に上がるような地域です。

大気中のメタンは本当にウシのせいですか?ウシだけのせいですか?
ウシのせいにするなら、その解決の為にウシの頭数を減らしますか。
つまり殺しますか?
人はどこまで我儘に家畜を見るんでしょうか。
人の都合で、人が安定的に食料を得るために利用してきた命を、どう扱うか。
これは畜産農家の問題ではなく、社会の問題です。
社会から必要ない、邪魔だと思われれば消される家畜という命と共に、
社会の中で生かされているのが畜産農家です。
私はウシをもっと正しく理解してもらいたい。
ウシがいる事で、人間の出すごみを減らせる。
ウシがいる事で、広い面積を管理できる。
ウシがいる事で、得られる景観がある。
ウシがいる事で、食が豊かになり、生活が豊かになる。
ウシがいる事で得られることは無数にある。
一つの視点でウシを見ないでほしい。
もっともっと、ウシを知ってもらえるように取り組みを続けたいと思います。
HAPPY DAIRY COWS。私たちの牧場の願いです。


コメント