【青沼さんが来てくれてよかった】


 ご無沙汰してしまいました。あおちゃんです。

今年の冬は雪が少なく、春の気候や、夏の始まりが気になるところでしたが、

案外春が長い感じがしていて、すこしほっとしています。

高岡市の国吉は、田植えもおおむね完了し、夜はカエルの鳴き声が鳴り響き

季節の移ろいを心地よく感じさせてくれます。

地域の農作業的には、大麦の収穫に移行します。

今年は、牧場として初めて麦の収穫後の「麦稈バッカン」の収穫にチャレンジします。

地域で生産されたコメやムギ。その植物体まで資源として活用することで、

その土地の生産性を引き上げ、飼料としての売買も発生させる。

さらに、牛が食べ消化分解された後の、発酵された完熟たい肥を農地に還元することで、

土壌の有機物と有機酸と微生物数を豊かな状態にしていく。

こうした、利用が利用を呼ぶ再生産の仕組みの構築が、

着々と進展し、豊かな地域を構築し始めています。

ここまでの話は、決して特別な話ではなく、

かつての農村では当たり前だった循環構造です。

もちろん、現代でもずっと維持し、さらに時代に合った進化を進めている地域も

数多くあります。が、そうじゃない地域も多い。

今が良い、個が望む環境を都合で構築してしまえば

声の大きい、あるいはお金のある人が強い世界になってしまうかも。

でも、未来のために、地域や社会のために、胸を張れる取り組みを意識すれば、

多様で平等な社会構造になっていくような気がしています。


最近、うれしいことを人づてに、そして直接伝えていただけることが増えました。

「青沼さんが国吉に来てくれてよかった。

  だって、みんな言ってるよ!大変な農業を良くしようと頑張ってるから、

    この地域の農業に希望が見えるようになった!って。」

この言葉を、先日、直接、地域のおばあちゃんに言ってもらいました。

「良いですね!一緒にやりましょう!」

「また話を聞かせてください!関わらせてください!」

「こっちもワクワクするもん!」

「ここも何とかなるか??!なんとかせぇよ青沼!」

本当に、うれしいです。励みになりますし、背筋も伸びます。

「みんな」は表現だとは思います。

しかし、農業振興地域に指定されているこの地域で、

市街化調整区域のこの地域で、「家が建たない」ことや「住みにくさ」を

嘆き、それが高齢化や人口減の原因のように言う人もいますが、

社会全体の構成の中で、農業振興を割り当てられたこの地域で、

本来あるべき姿は、高岡市の為の農業振興で活躍していく事。

胸を張って、”ここが高岡の食料生産基盤だ!”って魅せていく事。

そして、今後は農とは食料生産だけではなく、

街社会で発生するゴミを資源として、再生産を行う技術を持つ

エコフィールドだという概念の実践と発信。

しんどい、たいへん、もうからん、悩ましい田舎ではなく、

社会に必要な無視できない生産拠点として認知されるようになっていく。

「なんとかせな」ベースではなく、

「伸びしろしかない!」という思考で向き合い、実行し続けます。

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