分娩後、どう搾るか

分娩直後の黄色いミルクを初乳と言います。
その牛乳は、生まれたばかりの子牛にとって有用なものがたくさん含まれています。
基本的に、その牛乳は出荷禁止となっていて、子牛に給与し、
飲みきれないものは、冷凍保存したり、初乳豆腐にしたり、廃棄したりと様々。

そして、初乳の搾り方についても、酪農家間で様々あると思います。
clover farmでは、「初乳は初回から完全に搾りきる。」を徹底しています。
初産だろうが、3産だろうが、8産だろうが搾りきります。
そして、低Caでの起立不能は起こっていません。

初乳を搾りすぎると、低Caになるリスクが上がる。
これは、都市伝説ならぬ牛舎伝説てきに考えています。
根本的に、搾りきろうが残そうが、低Caで起立不能を起こす牛は起こします。
Caを体外へ出したから、出し過ぎたから起立不能になるのではなく、
体内にCaが足りていないから起立不能になります。
子牛を産んで、泌乳へ体が動き出した時点で、
Caはそちらへ動員されているわけですから、
体内のCaが少なければ、筋肉などへCaが回らなくなる。
もう、この時点でOUTになると考えています。

なので、搾らな損!です。
乳腺細胞に既に作っちゃった牛乳を搾らないなんて、損です。
搾乳を適切に行い、搾れるものをしっかり搾ってあげる事は
乳腺細胞の発達や、オキシトシン分泌による子宮の収縮へつながると思うし、
搾らないことで、多量の残乳による乳房炎へのリスクなど、
良い事ないと思います。

小手先の技術にすがらずに、
乳牛においては慢性的な体内Caの不足があるという実態を見つめ、
足りないCaをしっかり補ってあげたうえで、しっかり搾って差し上げる事。
それを強く、おすすめしたいと思います。