生き物とのつきあい方

最近、牧場内で猫に餌を与えていく方がおられます。
しかも、飼料庫という牛の餌を保管している場所で。
さらに、「立ち入り禁止」看板も設置しているにも関わらずです。

まず、第一に、生き物に食べ物を与えるという事が、
どういうことかを考えていただきたいと思います。
猫がかわいいのは、私にも理解できますが、
やはり、生き物に餌を与えるという事は、
その生き物の命を世話するという責任が生まれます。
かわいいから、寄ってくるから、かわいそうだからという理由だけで
食べ物を与える事で、何が起こるかよく考えてみてほしいです。

次に、乳牛の餌を保管する飼料庫という場所で給与することについてです。
ちなみに、この草の上に猫の餌を与えたことによって、
この餌になるはずだった草は、牛に給与することが出来なくなります。
なぜだと思いますか?
それは、乳牛は草食動物で、A飼料という、植物由来の飼料しか
給与できないことが法律で定められているからです。
したがって、猫の餌のように、動物性の成分が含まれる、
そもそもA飼料認可を取得している訳がない餌が混入する可能性が生まれた以上、
これらは間違いない形で処分しないといけません。
これに気づかず、牛に給与してしまう事がどれほど危険か、
狂牛病(BSE)で大騒ぎになった時代を思い返していただければ、
その問題の大きさに気が付いていただけるかと思います。

そして、立ち入り禁止の看板が入り口に掲示してあるにもかかわらず、
許可なくその内部に侵入していることに関してですが、
これはもう、不法侵入です。
さらに、口蹄疫という日本の畜産業界が騒然となった伝染病の発生を
思い出していただければ、足裏消毒すらせず、
そもそも牛の食べるご飯の上を踏み荒らす行為について
考え直していただけることと思います。

牧場として、今後もこれらの重要な取り組みを、
業界外の方にちゃんと説明して理解してもらう事は実践していかなくては
ならないなぁと、強く感じた日になりました。

牧場としては、より身近に上手に付き合ってもらいたいと思っています。
今後も、最低限必要なルールと知識を浸透させていく事に力を注ぎつつ、
自らの受け入れ態勢の強化も、早めに行わねばと思います。

面白い話ではなくてすみませんでした。