乳牛にウイスキーの麦芽粕をやってみた


若鶴酒造のウイスキー麦芽粕をclover farmの乳牛に給与してみました。 5月の牛群検定と給与開始から8日目に実施した6月の牛群検定結果を
簡単に比較してざっくりと反応をみてみました。

ウイスキーの麦芽粕という事もあり、ピートのスモーキーな香りがついていて、
牛舎の中はとても香ばしいにおいで充満します。
においいがいは、基本的にビール粕と違いがなく、成分も遜色ないです。

試験のための飼養をしているわけではなく、
あくまでも生乳生産を主とした農場での実用的な利用のため、
純粋に麦芽粕を給与したことによる乳牛の反応を見ることはできませんが、
給与ひと月前の成績と、給与後8日目の検定成績を単純に比較した際に、
乳量の部分がポジティブに変化していて、乳脂肪がネガティブな変化でした。
麦芽粕のCPは乾物中で13-14ですが、製造過程で加熱されていることから
そのほとんどがバイパスしていると想定します。
が、MUNが上昇し、乳蛋白が低下している点から見ても、
CPの利用効率の低下は確認できました。
詳細を書くと長くなるので端折りますが、給与前後で、結果的に
不断給与している発酵TMRの摂取量が低下していることから、
発酵TMRの置換として、麦芽粕を乾物で約3㎏/頭給与している形になります。
これにより、摂取しているCPの若干の低下とでんぷん質の摂取量が低下している
事が推察され、これにより乳蛋白の低下とMUNの増加が発生したと考察しています。
糞便の様子は大きく変化していないので、NDF等の繊維質においては
配慮するほどの変化はないものと考えています。

以上を踏まえて、トップドレスしている配合飼料を一部大麦orコーンに置き換えるなどして
今後の反応を見ていきたいと思っています。

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